2014年5月19日月曜日

ノクシカタ刺繍

バングラディシュが独立した1971年以降、女性達にも現金収入が得られるようにという目的で、様々な団体が現地で手仕事の普及を図りました

ベンガル地方では古くなったサリーを何枚も重ねて日本の刺し子のようにステッチをして、また新たな布に再生して使っていました
そこで、いろいろなモチーフを木綿地にさして、余白に刺し子をするノクシカタ刺繍が始められました
ノクシは縫うこと カタは布のことです

女性達が広場に集まり、子供の面倒を見ながら、小さい物から、ベッドカバーのような大きな物まで、気が遠くなるような細かさで作っています

日本でもフェアトレードの団体が販売しています


フランス刺繍に似ているように見えますが、大きな違いは、上の写真で言えば像のおなかのチェック
フランス刺繍では一つずつサテンステッチと呼ばれる技法でさしますが、ノクシカタ刺繍では運針のようにランニングステッチで糸を並べて刺します
緑の花も外側の円周からランニングステッチで内側にぐるぐると刺していきます

写真ではよく見えませんが白い部分には斜めにランニングステッチが刺してあります

シーチングに近い木綿地とガーゼの2枚合わせなので、とても肌触りがやさしいです

体験で私も刺してみましたが、そろえてさすのは経験が必要です

雑貨屋さんで見かけたら、遠い国の女性達のことを思い出してください



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